
第7代会長 佐藤みさお 2025年4月発行 会報誌68号より
会員の皆様、ご機嫌麗しくご健勝のことと存じます。
精華会におきましては、年度明けより変革の年でございました。
今期始めの総会に1,000円が円が2,000円に、33年ぶりの値上げが議決されました。皆様の温かいご支援に感謝申しあげます。
学園より令和7年度からの通信制課程導入が発表されました。精華会も学園に足並みを揃えまして、通信制課程の卒業生の受け入れ、DX導入等、新しい精華会を目指して邁進いたしてまいりたいと思います。
また、学園初の企画「グローバルリーダー研修」に参加させていただき、在校生と共に数日間過ごすことができ、益々生徒さん方が愛おしくなりました。
今でも一人ひとりの顔が浮かび、水月ホールに遊びに来てくれないかなと思っております。
サンフランシスコでは、元北米開教総長の梅津廣道先生のご講話をいただき、ミネソタ州在住の精華会員で北米会教区開教使補として活躍しておられます鬼倉ブライ知永美さん、浄土真宗インターナショナルオフィスの桑原浄信事務局長、開教区米国佛教団本部の遠藤正淳マイケルさんとは、実に有意義な時間を過ごすことができました。
スタンフォード大学の法学博士アイリーン・H・リン教授、そして校長先生の三人で大学の中庭にてランチをいただいた事は、とても良い思い出となりました。
話は変わりますが、陸上部が第36回全国高校駅伝大会で3年連続7位で入賞できました。一人ひとりの力強い走りに胸が熱くなりました。
放送部におきましては、第71回NHK杯全国高校放送コンテスト朗読部門において優勝と輝かしい成績を残してくれております。
これからは憂事のご報告となりますが、初代精華会会長であられる市原顧問が逝去され、大変残念に、また寂しく感じております。精華会の礎を築いてくださり、「終生人づくり」を教育理念とされた水月文英先生の思いを踏襲された
方だと伺っております。
百十周年記念の時にお話をさせていただいただけのご縁でしたが、筑女生の心意気をしっかりとお話しくださいました。謹んで哀悼の意を表します。
終わりに、会員の皆様方、並びに学園関係者の皆様の精華会へのご協力ご厚情に感謝いたしますとともに、引き続きのご支援を何卒よろしくお願い申しあげます。

【新たなステージに向かって】 精華会名誉会長 松尾 圭子(前 筑紫女学園中学校・高等学校 校長)2025年4月発行 会報誌68号より
精華会会員の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。この一年を振り返ると、高校においては本校の歴史に残る出来事がありました。
一つ目は、令和7年4月から通信制課程(福岡・熊本を対象とした狭域通信制)がスタートすることです。今や高校生の11人に一人が通信制で学んでいます。コロナ禍において、リモートワークが浸透したことによって、学校教育においても、「学校に来る、来ない」ではなく、「いかに学ぶか」が重要だという考え方が受け入れられるようになってきました。体調不良をはじめ、様々な理由で学校に行きたくても行けない、あるいはスポーツや芸能活動等、自分の好きを極めたいため、あえて通信制高校を選択する生徒が増加しています。本校は学ぶ意欲がある人、夢に向かって集中できる時間がほしい人の学びを止めないよう応援したいと考えています。
二つ目は、学園創設者である水月哲英先生が開教使として赴任されたオークランド仏教会を佐藤会長とともに初めて訪れたことです。学校初の企画である「グローバルリーダー研修(サンフランシスコ研修)」(希望制)は、水月哲英先生の縁の地であるサンフランシスコを訪ね、学園創設時の教育理念を再確認するとともに、最先端の研究を行っている大学やIT企業が集まっているシリコンバレーを訪問することで、世界を視野に入れた社会貢献ができる人間力を向上させることを目的としています。現地サンフランシスコでは浄土真宗センターの職員の皆様をはじめ、本校の卒業生、鬼倉ブライ知永美さんなど、多くの方々に大変お世話になりました。浄土真宗インターナショナルオフィス最高執行責任者である梅津廣道氏が、「これからの人生において、困難に遭遇しても動じない軸足をしっかりと着いて生きていくこと、人生を自立して歩んでいくことが大切であり、それがお釈迦様の教えである。水月先生も同じ思いであった。」と、生徒に話していただきました。創設者が求めていたものを再確認することができたことは、私にとっては非常に有難いことでした。
三つ目は、テレビドラマ「SHOUGUN 将軍」において、エ
ミー賞「音響編集賞」を受賞されたロサンゼルス在住の卒業生・山内あや子さんのオンライン講演会を実施できたことです。生徒たちの質問に答えながら興味深い話をしていただきました。元気に活躍されている卒業生のお姿を拝見し、非常に心強く嬉しくなりました。
結びに、精華会の皆様方には日頃から深い慈しみをもって母校を見守り、在校生への奨学金の支援をはじめ、本校教育活動へのご理解・ご協力を賜っておりますことに心から感謝申しあげます。今後とも歴史と伝統を重んじつつ、新しいものへ挑戦する勇気を忘れることなく努力して参りますので、
精華会の皆様方の益々のご支援をよろしくお願いいたします。